今年の夏休みも宝塚市、伊丹市、湖南市(滋賀県)などの学童保育で講座を実施しました。
今年実施したプログラムは「かしこく使おうネットとゲーム」「おつかい上手にできるかな?」「これってSDGsだね」「環境マークパズル」「省エネすごろく」の5つです。
「かしこく使おう!ネットとゲーム」
子どもの生活でのネット環境は広がり、ゲーム依存や課金などのトラブルを防止するためか、たくさんの講座依頼がありました。29講座実施し、715名が受講しました。
プログラムは紙芝居「アイスクリームがとけちゃった」「これって大丈夫?」「〇×クイズ」工作「ゲームのやくそくからくりカード)」の4部構成。途中「ネットを使う時、注意すること」のまとめのダンスも入ります。
最近は、学校でも学習する機会が増えているのか、「個人情報」「不審者」などの難しい言葉も低学年の児童から発言があり驚かされます。ボイスチャットで「ゲームで失敗した友達にきつい言葉を浴びせてはいけない」というと「『次がんばろう!』や『気にしないで』とかもっと優しい言葉をかけるといい」と言ってくれる児童もいて、ダメを教えるだけでなく良いことを伝えないといけないと講師も学習させていただきました!


「おつかい上手にできるかな?」
昨年に続いて2年連続で実施しました。人気プログラムです。20講座実施し、463名が受講しました。
「おつりの計算10ゲーム」、ワークショップ「おつかい上手にできるかな?」、工作「へんしんマジックおりがみ」の3部構成。まず「おつりの計算10ゲーム」でおつりの計算に慣れ、模擬スーパーにおつかいに行くワークショップを行います。おつかいは、おうちの人から頼まれた手紙を読んでカレーやサンドイッチなどの材料を買いに行くゲームです。手紙の内容やお財布の金額はチームそれぞれに違っており、①お金は残してもいいけど、足りなくなったら買い物はできない、②お手紙の約束を守る、この2つがルールです。買い物には「予算」と「目的」があり、その中で品物を「選ぶ」ことが「買い物上手」であることを学びます。子どもたちは、みんなでワイワイ相談しながらお買い物を楽しみ、選んだ材料と使った金額をチームごとに元気よく発表してくれました。
最後におこづかいの中から貯金することの大切さを伝えるおみやげ教材「へんしんマジックおりがみ」の工作も楽しみました。
今やキャッシュレス決済が主流となり、便利な反面、現金を扱えない子どもたちが増えている時代になりつつあります。本講座が、お金の大切さや使い方を子どもたちに学んでもらえる良いきっかけになることを願っています。


「これってSDGsだね」
子どもたちが、SDGsを身近に感じながら楽しく学べるよう、2023年に開発したプログラムです。
14講座実施し、267名が受講しました。
「SDGsかるた」「SDGsスゴロク」「SDGsラップでダンス」の3部構成。最後までゲーム感覚で参加しながらSDGsを学べる講座です。
「かるた」では取り札にSDGs関連のマークを使用しています。「ヘルプマーク」や「海のエコラベル」、「FSCマーク」など、どの取り札が正解かチームで相談しながら進めます。
「すごろく」ではSDGsにとって良い行動で前進、悪い行動で後退します。途中にクイズゾーンもあり、「フードドライブってなに?」「点字ブロックってなに?」など、小学生の低学年では難しい問題もありますが、「かるた」同様にチームで答えを考えます。
「SDGsラップダンス」は地産地消や食品ロス削減などをラップ調で歌って踊り、日常生活とSDGsのつながりを楽しく実感できます。
講座終了後の給食タイムで、ある児童が「あ、このマークさっき習ったマークや!」ってうれしそうに言ったことを職員さんが笑顔で報告してくれました。
「環境マークパズル」
この講座も昨年に続き、2年連続で実施しました。3講座実施し、47名が受講しました。
パズル遊びを通じて、リサイクルや環境に配慮した商品選びの手助けとなるマークを知って、マークはそれぞれどんなものに付いているのか、何のためについているのかを学んで環境のことを考えてもらう内容になっています。クイズを掲載したおみやげ教材「環境マーク博士になろう!」の工作も行います。マークを知ってもらうためのツールとしてのパズル遊びなのですが、パズルを完成させることだけに一生懸命になっていたので、今年からはマークの付いている商品を手に取ってもらう「マークを探すワーク」を追加しました。子どもたちにも身近な商品を揃えたので、「こんなものに付いている」、「ここにも付いている」と子どもたちは楽しそうに探していました。講座の導入で2050年には「海では魚よりプラスチックのゴミの方が多くなる」と言われていることを話したのですが、商品を手に取ることで、身近なものにプラマークがたくさん付いていることを実感してもらえたかなと思います。この講座を通じてリサイクルすることの大切さや、環境のマークが付いた商品を買うなど、子どもでもできることを実行してもらえたらうれしいです。
「省エネすごろく」
滋賀県湖南市にある8つの学童保育所に向け、12講座を実施、312人が受講しました。阪神地域に住むメンバーにとっては遠距離ですが、同日午前午後に分けて回れるよう日程を調整してもらい、無事実施できました。
テーマは省エネ。「ゴミをへらす」「電気を使いすぎない」を意識してもらうことが目的です。大型仕掛け紙芝居「地球環境ハカイダスvsエコ太一家」で生活の中のエネルギーの無駄使いに気づき、すごろくを通じて、どのような行動が省エネにつながるのか学んでもらいます。すごろくはチーム戦。止まるマスに書かれている行動により、進んだり、下がったり、ポイントがもらえたり。途中は環境にちなんだクイズもあり、正解するとポイントがもらえます。ゴールした順番でもらえるポイントが異なり、最終的にはポイントが一番多いチームが優勝です。児童たちはサイコロのマス目に一喜一憂。クイズにも真剣に取り組んでいました。家庭での振り返りのため、ミニスゴロクを持ち帰ってもらいました。家族を巻き込んですごろくの中にある省エネ行動に取り組んでもらえればと思います。